6.大湫宿~細久手宿

約8.5km

烏帽子岩(えぼしいわ)・母衣岩(ほろいわ)、琵琶峠の石畳の入り口、弁財天の池などの中山道の史跡を見学しながら、大湫宿と並ぶ山間の宿場、細久手宿に向かいます。

 

【コースの見どころ】

  • 大湫宿
  • 森川訓行家住宅(丸森)
  • 大湫大杉
  • 大湫観音堂
  • 中山道二つ岩 烏帽子岩・母衣岩
  • 琵琶峠 石畳
  • 八瀬沢一里塚
  • 弁財天の池
  • 大黒屋旅館

 

 

大湫宿  

「大湫宿」は、東に「十三峠」、西に「琵琶峠」が控えた、のどかな山間の宿場町です。商業的に観光化されたところはほとんどなく、昔のままの面影を残しています。旅籠や店は営まれていないが、建物は今も『住まい』としては現役です。「往年の旅人気分で歩いてもらいたい」と、街道沿いの民家には旅籠だったころの屋号が軒先に掲げられています。

母衣岩・烏帽子岩(ほろいわ・えぼしいわ)

東の大岩は母衣岩(女岩)、西の大岩は烏帽子岩(男岩)と呼ばれ、弁慶の置き忘れ岩とも夫婦岩ともいわれています。

「医師のひまひまに松その外の草木生いたり まことに目を驚かす見ものなり」と岩の様子を伝える石碑が建っています。

※写真は母衣岩

弁財天の池

古くから水を湛え多くの旅人に愛されてきた、青々と澄んだ水に睡蓮や杜若の花が祠を囲むように咲く神秘的な場所です。大田南畝の「壬戌紀行」にも「小さき池あり 杜若(かきつばた) 生ひしげれり 池の中に弁財天の宮あり」と書かれている750㎡ほどの浅い池で、小島に天保7年(1836)に再建された石の祠が祀られています。


琵琶峠 石畳

全長約730mの石畳は日本一長いといわれ、打出葉巻、壬戌紀行、木曽路名所図会など昔の書物にも名所・難所として書かれている、標高540m、美濃の中山道16宿の中で最も高い峠です。周辺は道標や石仏、一里塚が昔のままに残っています。

大黒屋旅館

細久手宿の本陣・脇本陣が手狭になり、他との合宿を嫌った領主の尾州家が、問屋役酒井吉右衛門宅を「尾州家本陣」として定めたのが大黒屋の始まりです。軒廂付切妻造の2階建で、両端に本卯建を上げ、2階が1階に比べかなり低くなっていることが家の古さを表しています。宿場時代の遺構とみられていましたが、奥座敷前の縁東に「安静6年(1859)12月6日清七 米9合」の墨書銘が発見され、安政5年(1858)の大火の直後に再建された家であることが分かりました。武士や高貴な客を泊めるための創意を凝らした造りのこの宿は、今も旅館として営業されています。

細久手宿

細久手宿は江戸から48番目の宿。枡形はつくられず、上町と下町に弓形が施され、高札場は上町入り口の庚申堂前に、本陣・問屋場は中町に、脇本陣は下町にあり、往還に沿って東西に細長い町並みでした。